スプラトゥーンで算数
先日、私が受け持っている学年の子が、『先生スプラトゥーンって知ってる?』と尋ねてきた。大手ゲームメーカーNintendoから発売されている代表作だ。
「もちろん知ってるけど、なんで?」と聞き返したら、「あれってありえないよね。インクをあんな風にまき散らしてさ、インクでキャラが死んじゃうのもよく分からないし、インクを無駄に使いすぎだよね。」と言うのである。
たしかに真面目につっこみだしたら気になる点は多々あるが、面白い発想だったので、クラスの子どもたちにも問いかけてみることにした。すると、なんと『空想科学読本』という本に似たような記事を見かけたという子がいたのである。さすが『柳田 理科雄』先生。すでに調べていたとは(笑) さっそく借りて読んでみることにした。
…ふむふむ。これは算数の問題にしたら5年生の『単位量当たりの大きさ』の問題として使えるんじゃないか?ということで問題にしてみました。算数好きなみなさんはぜひやってみて下さい(笑)
【問題】
Nintendoの代表作『スプラトゥーン』は試合場をインクでぬり合い、 ぬった部分の面積で勝敗を決めるゲームである。このゲームのステージとして登場する『ザトウマーケット』は、 現実のサッカーコートとほぼ同じ面積であることが知られている。
以下のヒントをもとに、ザトウマーケットの床を塗りつぶすのに必要なインクの代金を求めなさい。(ただし、実際のゲームのようにインクを上からぬり重ねることはしないものとする。)
ヒント①現実のサッカーコートの面積は7140㎡
ヒント②インク1Lで地面を約0.6㎡ぬることができる
ヒント③インクの値段は10Lで約12000円(Amazon調べ)
【答え】
まず求めたいことは、『ザトウマーケットの床を塗りつぶすのに必要なインクの代金』
ただし、問題文でザトウマーケットの床の面積≒現実のサッカーコートの面積と述べていることから、『サッカーコートを塗りつぶすのに必要なインクの代金』を求めればよさそうだ。(「≒」←『ニアリーイコール』と読む。ほぼ同じという意味)
インクの代金を求めるには、サッカーコートをぬるのに必要なインクの量が知りたい。そこでヒント①とヒント②を使う。1Lで0.6㎡ぬれるインクで、7140㎡をぬるためには何Lのインクが必要か考えてみる。
式:7140÷0.6 答え:11900L
サッカーコート(=ザトウマーケット)の地面をぬるのに必要なインクは11900Lである。もはやイメージがわかない(;^ω^)
しかし求めたいのは何Lかではない。11900Lのインクのお値段である。この時点でとんでもない数字になりそうな気はするが…。
ヒント③より、インクの値段は10Lで約12000円
言い換えると1Lの値段が1200円ということである。
これを用いて11900Lの値段を算出すると…
式:1200×11900 答え:約14280000円
なんと1試合を行うだけで約1428万円も使う計算になるのである。
しかも実際にはインクをぬったりぬられたりを繰り返すので、これ以上の額がかかるに違いない…。実際にやろうと思ったらおそらく大赤字(笑)
やはりスプラトゥーンはゲームだからこそ成り立つ世界としてとらえるのがよさそうだ^^;
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